大連射出成形医療機器製品の成形においては、まず射出行程を確定しなければならない。理論的には、射出行程は次の式で計算することができる:
S1=4(CVp+Va)/ρDs2
式中:射出ストロークVp-製品体積ρ–樹脂密度C-キャビティ数Va-ゲート体積Ds-スクリュー直径
実際の生産において、「製品+ゲート」の総重量が既知であれば、射出行程S 1=(M/Mmax)・Smax+(5 ~ 10)mmを次の式で計算することができる
式中のS 1:射出行程、mm M-「製品+ゲート」総重量、g Mmax-射出機大射出量、g/Smax-射出機大射出行程
ランナーシステム及び金型の各部位の幾何形状が異なるため、製品の品質要求を満たすために、異なる部位で金型充填溶融体の流動状態(主に流動時の圧力、速度を指す)に異なる要求がある。1つの射出過程において、スクリューが金型に溶融体を推進する際には、多段射出成形と呼ばれる異なる位置で異なる圧力と速度を実現することが必要である。
一般的なプラスチック部品は成形時に少なくとも3段または4段以上の注射を設定するのが比較的科学的であり、つまり主流の道では最初の段であり、分岐路からゲートまでは第2段であり、製品の充填キャビティの約90%は第3段であり、残りの部分は第4段であり、重量計算法を用いて各段の切り替え位置点を決定することができる。
実際の生産において、製品品質要求、流路構造、金型排気状況などに基づいて多段射出プロセスパラメータを科学的に分析し、合理的に設定しなければならない。通常、調整観察法を用いて設定することができ、注射時に必要な切替位置点を探す圧力/速度を0に設定し、溶融体の行方位置及び製品欠陥状況を観察し、合理的な位置点を見つけるまで徐々に調整することができる。しかし、調整観察の過程では、金型の一部の凹部に不注による粘着型が発生しないように、不注製品の離型状況に注意しなければならない。